石一つで山水や神仏を、
庭全体で小宇宙を表現する
世界に類を見ない
日本庭園の革命、枯山水。
長い時をかけて育まれた
美意識や技、思想が凝縮された
深淵の世界です。
今回は、京都屈指の
枯山水名庭めぐり。
まずは、茶道や詩、作庭にも精通した
江戸時代初期の文人・石川丈山が
自らの美学と理想を貫いて
造営した山荘、詩仙堂へ。
東山の斜面の凸凹を利用して、
見事に楼閣や庭園が構成されています。
そして、松尾芭蕉が過ごし
与謝蕪村が再興した、金福寺の芭蕉庵。
「俳句の聖地」にふさわしい名庭へ。
最後は、学問所として始まり
学僧や絵師、墨跡文人たちを育んだ圓光寺。
天空を自在に奔る龍をあらわした
平成の枯山水を拝見します。
日本中の森を15年間渡り歩き
樹々をこよなく愛する庭師と、
初秋の風そよぐ三名庭をめぐります。